そもそもデザインシンキングってなに?
ビジネスにおいて考えを発展させる方法として多くは「技術や既存ビジネスからの発展」や「市場のニーズからの発展」などに着目し論理的に発想する。一方でデザインシンキングは人間本来の視点から考えをスタートさせる手法でコンサルティング会社のIDEOやSutanford Design Schoolによって近年広められ話題になっている考え方です。
人間本来の視点を重視するためIDEOのコンサルプロジェクトでは案件が始まるとまずコンサルタントが実際に顧客のサービスを観察・体験し直感的なにを感じるのか洗い出す。ここで市場のニーズや技術的な実現可能性を考慮したアイデアを創出・発展させ試作・実験を素早くおこない試行錯誤を高速に繰り返しながら前進していく手法です。
UC バークレーのMBAクラスでもProblem Finding, Problem Solvingという問題解決のクラスで採用されています。
Meryeself(ミライセルフ)のキャリアデザインシンキングワークショップ
デザインシンキングは不確定要素の多い未来に対してプロトタイプ(試作)を作りコミュニケーションを深め問題解決していく。キャリアに関しても不確定要素がものすごく多い。政治や経済状況、社会のトレンドによって仕事の機会は変動しそれを予測することはできない。その共通点からキャリアデザインとデザインシンキングを掛けあわせこれからのキャリアを考えるうえで必要な自分の潜在的な好みや欲求、強み、モチベーション、ビジョンなどを多角的に見つめ直し具体的なアクションに繋げることを目的に設計された。
Diverge and converge(分散と集積)やPrototype(試作)などの特徴がある。アイデアを考える際により多くのアイデア絞りだすdivergeやいくつか対立し葛藤するものをとき解くConvergeなどのデザインシンキングのアイデアがワークショップに織り込まれている。
Meryeself(ミライセルフ)はUCバークレーMBA出身の表CEOのスタートアップ企業。新卒者向けメンター紹介アプリMeryeself(ミライセルフ)や人工知能転職マッチングサービスMitsucariなどを手がける。人のキャリアに関して真剣に考える集団です。バークレーやサンフランシスコ、シリコンバレー等で複数回ワークショップを実施した。
モチベーション・動機について。
自分の好みや欲求を知り認識するだけでも今後のキャリアを選ぶ上で重要です。例えばどのようなモチベーションが自分のパフォーマンスを最大化するのか?を考える。
仕事や学問、スポーツをするうえで高いパフォーマンスを出すにはモチベーションが重要であることは皆気づいている。しかし何がモチベーションに繋がるかその為の施策をどうするかは人によって大きく違います。それに自分で思っていたことと客観的に見えることに乖離があることがよくある。心理学者のデビット・マクレランドによると4つの主要な動機が存在する。
- 達成動機:自分自身で成し遂げたいという欲求:絶対勝ちてぇ〜と思ったり
- パワー動機:他者をコントロールしたいという欲求:偉くなりてぇ!と思ったり
- 親和動機:良い対人関係を結びたいという欲求:仲間に信頼され存在意義を出したい!
- 回避動機:危険や失敗を避けたいという欲求:やべぇ、明日締切だ!!みたいな状況
ワークショップ参加者の一人は達成動機が重要だと自身で認識していたがアクティビティを進めていくうちに親和動機が本当は重要なのではと気づいた。その乖離を認識することで今までとは違う施策や行動をするなど改善するに至ったなど成果がありました。
まとめ
進路を考える時に悩む様に実際にキャリアを進めて行く途中段階でも多くの社会人が悩み立ち止まってしまう。通常自分一人で行うキャリアデザインを違う考えを持つ他者とグループで考えて行くことで自分一人では導き出せないアクションプランが作ることができるので多様性と集団で行うアクティビティには重要な意味がありました。たかが自己分析と思いがちですが体系的な自己分析手法を知ることは今後行き詰まった時に素早く次のアクションに繋げるためにとても有益な方法でした。