Portfolio

執筆後記。バカヤン 鈴木琢也

2015年10月5日にポプラ社さんより出版させて頂きました。素人の僕が本を書くという貴重な経験ができたことはとても嬉しく思っています。

きっかけは留学日誌をブログに上げていたところから始まりました。どうせ地元の友達以外、誰も見やしないから思いついたことをどんどん書こうと決め、めちゃくちゃな英語で文章を書いたり、つまらない日記を書いていました。人間ってすごいもので少しづつ慣れてきて「ブログ面白いね」なんて言ってもらえるようになり、嬉しくて何がウケるか考えながら思いついたことを書いていました。

自分の過去の経験談を今書いておいたほうがいいと友人にアドバイスをもらい一年前の夏に過去をしっかりまとめて共有しようと目標を立てSTORYS.JPにアップしたところ話題になり、現在では73万ものページビュー獲得し、そんな中で出版社さんから執筆の話を頂いたのです。

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執筆作業を開始した当初は

「とにかく全部吐き出してください!沢山書いてください」

と言われたので細かく色んなエピソードを書きまくった結果

「書きすぎですよ!」

なんて言われそこからどのエピソードを本に入れるか、どんなことを伝えたいか考え編集作業を出版社さんからお手伝い頂きながら1年かけて作り上げました。執筆期間はまだ学生であったのでたまにスカイプで出版社さんと打ち合わせをするのですが、「表紙これで決まりました!」とか「タイトルこれで行きましょう!」とか気づいたら決まっている部分もありましたが本の内容はすべて自分が取り仕切り書き上げることができ、実際に形になった時は達成感がありました。

ただの留学記から始まり、本という形に残せるところまで繋がったのは運も大きいですが、やってみることって重要だったなと振り返ると思います。やる前は「無理でしょ」と思うけど、やりながら段々形になってきて「なんかいけそうな気がする」と変わる経験をこのブログでも味わいました。

最後に

この本に色んなメッセージを込めました。その一つは「あとがき」にも込めてあるので、あとがきをここで共有します。なにやっても失敗ばかりするけどそこで終わりではなく試行錯誤を繰り返すことで前進できる。そう思ってもらえれば、失敗することに対する意識が変わり生きやすくなると思っています。以下あとがき。

 

ぼくは優秀な子どもではありませんでした。

学力以上にツラかったのは、友だちをつくるという能力が欠けていたところです。だから ずっと友だちができず、嫌われました。「なぜ友だちができないのだろう」と毎日考えていた のを覚えています。「こうしたらいいのでは」と自分なりに考え、周囲との接し方を変えてみ ましたが、まるで上手くいきません。

「そんなやり方じゃ、上手くいかないよ」

いつも誰かにそう言われていたような気がします。 たまたま中学で見つけた解決策が、不良の仲間になることでした。あまりホメられた過去で はありませんが、そこで大切な友だちと出会うことができたのです。その後、親父の背中に魅 せられて営業の道に進み、アメリカに留学したのですが、基本的な性格は、今もまったく変 わっていないと思います。

「こんな風になりたい」

自分が願うたびに、必ず壁にぶつかり、つまずいてしまう。 「そんなやり方じゃ、上手くいかないよ」 という声が聞こえても、自分でやりたいようにしかできない。 子どもの頃と同じです。 でも、はっきり違うところが一つだけあります。 今のぼくには自信があるのです。

相変わらず、つまずいてしまうことだらけですが、気になりません。 きちんと努力をし改善し続ければ、それなりの成果を出すことができると信じているからで す。あきらめてしまったら、つまらない。いつからだって、泥臭く努力をすれば絶対、前に進 める。そう思えるようになりました。

もちろん、まだ迷うこともあります。 でも、優秀の尺度は一つじゃないことをバークレーで学びました。膨大な知識だけでは、創造的なことはできません。そこには感性や決断力、そして泥臭いトライ&エラーを繰り返す忍耐力といった、目に見えない能力とユニークな才能を持った多くの人々の協業が必要だと思います。

だから、これから先も、ぼくは己の道を突き進むつもりです。そして誰とも違う、ユニーク な存在になりたい。そうすれば、まわりと協力しながら上手くいくでしょう。そう信じること ができるようになって、本当の自信がつきました。