Skills, Tips 勉強法

何から学べばいいのか。知識を得るために必要な「あたりの付け方」。

知識をつけるには「何を学ぶか」を決めることが最初のステップ。でもそれが一番難しい。一旦モチベーションがグワーッって上がると幅広い様々な知識を蓄えたいと思うもの。でも時間は限られているので、それはできない。ある程度あたりを付けてどの知識を習得するかを決めることができればいいのになんて思っていた。最終的は何かしらのあたりを付けて行動していたので、どのように行動していたかを思い出しながらプロセスを書いてみる。

まず自分と向き合う

僕は単純な人間だったので、誰かのアツい話などを聞くとモチベーションが高まり、勉強しようと思ったりした。でも想いばかりで、具体的に何をするかを決めることができなかった。「このモチベーションが冷める前に目標を決めてしまいたい!」僕が最初にやることはいつも自己分析だった。

自分の好きなことを書き出し、共通点などをまとめる。同じように嫌いなことを書き出しまとめる。強みや弱みの抽出。ざっと書き出す。次に、過去の行動を思い出す。特に進路を決めた時の当時の価値観と決めた理由を思い出す。例えば、とび職を始めたときは、早く家族を作りたくて、高卒で手っ取り早く稼げるには請負制度を使用して職人を採用している会社がいいと思い選んだ。自分の家族を作るということが自分にとってものすごく重要だと気づく。そんな形で自分がやってきた行動を一つ一つ見ていくとこれから自分が進むだろう方向性やヒントが見えてくる。僕の場合はなんとなく「教育」というフィールドっぽいなとあたりを付けることができた。

その道を進む人からヒントを得る

僕は教育というフィールドで働いたこともなければ、学んだこともない。でもやりたいし、ざっくり方向性にあたりを付けることはできた。僕が次にとった行動は、自分の知り得る範囲で自分の興味のある業界に関わりがある人からヒントを得る。当時の僕の場合は、サンフランシスコの領事館に務める友人が教育に関する仕事をしていたので、直ぐに彼のところに話にいった。

すると、「こんな面白い人がいるから紹介するよ」と別の方を紹介いただき宮城県の被災地である雄勝町にsweet treat 311という公益社団法人を紹介いただいた。そこでは被災地の子供に最高の教育機会を提供すると、廃校になった学校を改装して新しい学校を作っていた。ここで学校運営に必要な知識が幅広くあることを知った。

その教育を周知していくために必要なブランディングやマーケティング、コンテンツから学び・気づきを作るための認知科学、様々な学びの手法(アクティブラーニング等)、継続する仕組みとしてのコミュニティ作りなど様々なことが学校を作るのに重要であった。ここまでわかれば、一旦は独学でも深掘りすることができる。

このように、自分と向き合い、人と合うことで、自分のやりたいことに対するあたりを付けるとそれを実現するために必要な知識が見えてくる。

アカデミックな学びでのあたりの付け方

アカデミックな領域が決まった後にも、まだあたりを付けることが必要だと思う。学びはいくらでも細分化していく。自分がこれからやりたいことに役立つものかどうかが判断基準になる。どこにどのくらいの時間を使うかを考えながら勉強の計画を立てる。

バークレーで学んだことの一つに、すべては学べないというものがある。教授が毎回尋常ではない量の宿題(Reading)をだしてくる。その時に教授は「君たちはこれから、様々な問題を解くために学び情報収集をする。しかし、図書館にある本をすべて読み上げてから結論を書くことなんてできない。だからあたりを付けたり、必要なところを中心に読むなど工夫する必要がある。この量の宿題をだすのは工夫しないと終わらない量だからだ」ここで学んだことはバカ正直にすべて読まない、一から10まですべてやらねばならないものかどうかを自分で判断しながら必要なものだけ学んでいく。

アカデミックな学びを効率よく深める方法に関してはまたの機会に書くことにするが、何を始めるにも詳細までしっかりと理解し覚える前に、ある程度のあたりを付けてから行動することが限られた時間の中で成果を出すための学び方なのではないだろうか。